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「夜が来ない、ねぇ……」
本来ならばもう二日は過ぎたであろう時間。
博麗霊夢の元に異変解決の依頼をした村人たちは、確かにそう言った。
だが、霊夢にはそれがイマイチ理解出来ないでいた。
「どうしましょう?」
と、正面に姿勢正しく座る兎は不安げに紅白の巫女に訪ねる。
狂気の赤い瞳を宿した、鈴仙・優曇華院・イナバはいつものようなブレザーにミニスカート姿。
ただし、その兎耳には何故か包帯が巻かれていた。
「どうするも何も、これがあんたらの仕業じゃないんなら、他の奴をぶっ飛ばしにいくだけよ」
不遜な態度で受け答えた霊夢に優曇華は愛想笑いしかできない。
お互いに向かい合った状態で、しかし、相手の表情は目を凝らさないと分からないのが現状。
何故なら、霊夢達にとっての時間はずっと夜のまま二日以上も夜明けを迎えてなかったからだ。
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