†第零章†

2/2
前へ
/99ページ
次へ
雲一つのない清々しい五月晴れの日曜日の朝 双子は元気よく部屋からリビングに駆け降りていた。 優、愛「「あ、パパおはよー」」 父「二人とも。おはよ。 ちょうどよかった。二人に話があるからリビングおいで。」 優、愛「「はーい」」 二人は元気よく右手を上げてリビングに向かいソファーに仲良く腰掛けた。 父「いきなりで悪いんだが…」 優「改まってどうしたの?」 愛「……?」 二人とも心配そうな顔で父を見ていた。 父「実はな、父さんの会社が倒産して…」 優、愛「「………… 本当にいきなりだな! てか、笑えないギャグいうなし」」 父「悪い、悪い いや、しかし倒産したのは本当だ。 そしてな?二人には俺の兄が理事長を勤める学園に行ってほしいんだが…」 愛「えっ?パパにお兄さんいたの?」 優「愛璃突っ込むとこ違くない? なんでいきなりお兄さんのとこに通わなきゃいけないの? やっと学校慣れてきたのに…」 父「本当にすまない… 今の俺にはお前達を学校に通わせるのはできないのだよ。 だから、頼む…」 優「どうする?」 愛「いいんじゃない? 何事も経験さ」 愛璃はにっこりと笑い父と兄に微笑みかけた。
/99ページ

最初のコメントを投稿しよう!

320人が本棚に入れています
本棚に追加