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雨降る夜…
俺はビニール傘を片手に
急いで宿舎に向かった。
宿舎の目の前にある小さな公園。
公園を抜ければすぐに宿舎に着く。
「………雨強っ。」
愚痴をこぼしながらも
公園に入る。眺めの良い園内。
見渡せば遊具が立ち並ぶ。
だけどその日だけは違った。
見つめる先には一人の女の子?
傘もささず一人佇んでいる。
俺は足を止め、女の子に視線を移す。
雨が降っているのにも関わらず
月は顔を出し女の子を照らし出す。
月光をあびたその子の瞳からは
大粒の涙ー。
いつもならなんとも思わない。
だけどその日に限って足が
勝手に動き出した。
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