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宿舎につきすぐに風呂場に向かった。
シャワーがあの日の雨のようで、
胸がひしひしと痛む…。
シャワーを浴びリビングへ行けば
いつもと変わらない光景が
俺を安心させてくれる。
「…あっ!ゆのっ」
「ん?どうした?ゆちゅん」
ゆちょんは笑顔で…
「目の前の公園で2つにゆわいてる…、
こんぐらいの背の女の子に
会ったことない?」
ゆちょんは自分の肩より下に
手をつき身長を必死に
ジェスチャーしている。
それって…あの時の…。
「あるよ。」
「その子がゆのに…。傘とはいっ。」
差し出された手紙…。
鼓動が一気に早くなる。
手紙には女の子らしい字で
連絡先が書いてある…。
俺は自室に戻り、
すぐさま電話をかけた。
「…もしもし?」
不安げに出た女の子。
確かにあの時の子。
俺は凄く嬉しかった。
「もしもし…この前傘渡した奴だけど」
「…あっ!この前は
ありがとうございましたっ!」
それからはたわいもない話で
盛り上がった。
でもなんとなく女の子の声が
悲しく俺の耳には届いてた… 。
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