第1章~ツンな転入生と下僕の高校生

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「てか、なんで母さんがここにいるの!?」     「なんでって……今日は和ちゃんの年に一度の晴れ姿なのよ?ばっちりカメラに収めなきゃ」   何故かルンルン気分の母さん。     晴れ姿って、なんか勘違いしちゃってない? 入学式や卒業式ならわかるけど、ただ学年が一つ上がっただけじゃん。     ……て、俺が言いたいのはそういうことじゃなくて!!     「母さんは、さっきからずっとリビングにいたの?」     「朝食を作ってたんだから当たり前じゃない。まだ寝ぼけてるのかな?和ちゃんは」     「え?だってさっき…………」     「そんなことより、こっちこっち」     母さんの寝室から物音がしまくってたんだけど……と、言わせてはくれなかった。     母さんに腕を捕まれた俺は、促されるがままに玄関前に立たされる。 そんな俺の前でカメラを構える母さん。   「和ちゃん、はい笑って!」     パシャッ!!           ……つか、なにコレ!?
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