出会い

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「私、奇跡を操ることができるんです」 奇跡を操る、ぱっとしない感じがした。 奇跡をいつでも起こせるのだろうか? 「奇跡?って?」 「わかりにくいですよね、簡単に説明しますと風を起こしたり、雨をふらせたりできるんです」 「それが奇跡なの?」 雨や風は自然に起こることが奇跡みたいだが、それが奇跡なのだろうか? 「昔は雨がふらなくて不作になったらどうしたと思います?」 唐突な質問だった。 「えっ……と、雨乞いとか神様に頼んだり?」 自分が思いついたことを言ってみた。 「昔は人が神様に頼み、巫女が代理で儀式を行い、その後に雨がふりました、それを昔の人は『奇跡』と言ったんですよ」
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