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智美は、俊之の指導の下順調に仕事を覚えていった。
俊之の指導は丁寧で分かりやすく、息抜きと称して自分の失敗談や社内の珍事件等を面白可笑しく話してくれるので、慣れない仕事を覚えるのも苦にはならなかった。
そうして智美が仕事に慣れた頃には、お互いのプライベートな話までするようになっていた。
そろそろ俊之の指導も必要無くなってきた頃、智美は俊之からドライブに誘われた。
智美は、休日くらいは子供達と過ごしてあげたいと断った。
正直、誘われた事自体は嬉しかったが、1回りも離れた自分を本気で誘っているとも思えなかったのだ。
しかし、それからの俊之は事あるごとに智美を何かしらに誘ってくるのだ。
ある時は映画だったり、ある時は美術館だったり、時には子供の誕生日や祝い事の食事会や贈り物のショッピングだったりした事もあった。
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