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春には桜が咲くように、夏には太陽が照り付けるように、秋には木々が色付くように、冬には街が静まるように、自然に強烈に深く穏やかに、俊之の存在が智美の心に刻まれていった。
また、智美と俊之の関係も、同僚から恋人へと変化していったのだ。
ただ、智美には俊之に対して常に罪悪感が付き纏っていた。
何せ、1回りも違うのだ。
(こんなオバサンが恋人なんて申し訳ない。)
俊之は智美の罪悪感に気付いていた。
「智さんが恋人になってくれて凄く嬉しい。世界中の人に自慢したいくらい。」
俊之は、いつもそう言っては智美を抱きしめてくれた。
智美自身は自覚していなかったが、智美は三十路を越えた子持ちには見えないくらいに美しい女性だ。
俊之の言葉は嘘偽りなく、俊之の真実だった。
だからこそ、智美も俊之に対して持つ罪悪感を忘れる事が出来たのだろう。
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