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理事長室に入ると、私は立ち止まる…
理事長室に入ってまず目に飛び込んで来たのはシャンデリア。そう、シャンデリアだ………。
そしてフカフカのソファ。
廊下に敷かれていたのとは比べ物にならないぐらい高そうな絨毯。
ピカピカに磨かれた高そうなテーブル。
壁には凄そうな絵がいくつか飾られている。
ここは美術館か…………!!?
学園のしかも理事長室に何故シャンデリアがいるんだ!!?
セレブ校だからってなんでも豪華にすればいいものでもない気がするんだが…
キョロキョロしながらそんなことを思っていた私の視線は扉の向かい側…1番奥にあるこれまた豪華な机と椅子に座っている人へと移る。
おそらくこの人が理事長なのだろう。
すると、唯子さんが理事長に声をかけた。
唯「理事長、転入生の葉山さんをお連れしました。」
…「唯子、ありがとう。もう下がっていいよ。また後でよろしく頼むよ。」
唯「はい。じゃあ葉山さん、また後でね。では失礼します。」
私は慌ててお礼を言い、一礼した。
すると唯子さんは微笑んで理事長室を出ていった。
すると理事長が私に声をかける。
理「君が転入生の葉山結菜くんだね。私は理事長の石倉英輝(イシクラヒデキ)。朝は急に迎えをよこしてすまなかったね。ここまで遠かっただろう。君のことは咲良から聞いているよ。よろしくね。」
理事長はそう言って微笑んだ。
理事長はすごく温厚そうな、とても穏やかで優しいおじ様という感じだ。
理事長ってもっと厳しそうなイメージがあったからなんか意外だった。
…………ん??
今理事長、咲良って言った?
咲良ってあの咲良のことだよね…??
結「…あの、今咲良っておっしゃいましたけど…理事長は咲良のことをご存知なのですか…?」
理「もちろん知っているよ。咲良は私の可愛い姪っ子だからね。咲良から私のことを聞いていないかい?」
……嘘っ!?………姪っ子!!??
…………咲良が理事長の!??
………ということは、理事長は咲良の叔父様になるのか!!?
そういえば…咲良が学園に親戚がいるとか言っていたような気がする…
結「学園に親戚がいるというのは聞いていたんですが…まさか理事長のことでしたとは…」
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