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___今日は転校初日…
ある程度手続きやら、挨拶やらでバタバタするとは思っていたが、この展開は予想外だ。
……そもそもいくら有名なセレブ高校だからとはいえ、普通に考えても転校生の為にわざわざ学園から迎えの車が来るなんてことがあるのだろうか………?
しかも理事長専属の運転手までいるとは…この学園は一体どんだけセレブなんだ………
未だ半信半疑のまま、結菜はエントランスへ到着した。そして急いでエントランスホールを出る。
すると、エントランスホールを出てすぐのところで向井が待っていた。結菜を見つけ深くお辞儀をする。
向「…葉山様。お待ちしておりました。…突然のご挨拶となり申し訳ありません。…理事長は多忙な方ゆえにお迎えに上がることをお伝えするのを忘れておられたようで…本日は学園まで私が責任を持ってお連れ致します。どうぞこちらへ。」
そう言うと向井は少し後ろへ停めてある車へ左手で誘導する仕草をした。
結菜が向井の誘導に沿って後ろを見る。
…迎えに来たこと自体に驚いているのは勿論だが、結菜は向井の後ろに停めてある車を見てさらに衝撃を受ける。
ピカピカの車体の長ーーーい白色の車が向井の後ろに停まっている。
結「…………………………………えっ…?」
いやいやいやいや………!待て待て待て待て…!!
えっ……?!えっ………?!…嘘だよね?!
あれって……………リムジン………?!!
えっ…そんなことある?!!
迎えの車がリムジンって…何?!!
意味わかんないんだけど………...?!
もうここまで来たら100歩譲って迎えの車が来たことはとりあえず良しとしよう。
いや…普通に考えたら迎えの車が来ること自体おかしいんだけど………そんな事よりも今この状況で1番おかしいのはリムジンだ…。
…結菜はリムジンを見て驚きのあまり固まっている。
もう…なんなんだ…この学園は…いろんなことのスケールが普通と違い過ぎる…
どうやら私はとんでもない学園に転校してきたらしい…
向「…また…驚かせてしまったようですね。理事長が是非にとおっしゃいまして…こちらのお車でお迎えに上がりました。…どうぞお乗りください。ペコッ」
そう言うと運転手の向井は結菜にお辞儀をし、リムジンのドアを開けた。
…目の前の光景に驚きを隠せない結菜だか…とにかく向井の言葉に答えることにした。
結「……まっ…まさか学園からこのような車で迎えに来て頂けるとは思っていませんでした……………よっ…よろしくお願いします…ペコッ」
そう言って結菜は向井にお辞儀をし、リムジンに向かう。
なんか…朝から予想外のことが起こりすぎて…よく分からなくなってきた…
セレブ学園だとは話には聞いていたが…予想を遥かに超える出来事の連続に…結菜はこれからの学園生活に不安を隠せない。
大きな不安と少しの期待を胸に私はリムジンに乗り込んだ__________
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