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朝、開けられたカーテンからのぞく陽の光で目が覚める。
「…ぅん…」
冬も本格化したのもあり、なかなか目を覚ましたくない私は、布団に潜り、光から闇の世界へ。
少しすると、木が燃える匂いが漂うと共に、ほんのり暖かい空気を感じる。
焦げ臭い匂いではなく、ほのかに薫る木の匂い。
その匂いに包まれて、ようやく目を覚ます。
ベットからは出ず、もたれかかりボーッとする。
私は目覚めの一服をする習慣がある。
大きなアクビが終わると、ホットココアとタバコを差し出される。
「ふぁ~…」
「どうぞ」
出されたココアを一口飲み、タバコに手を伸ばす。
1本取り、口に咥える。
同時にデュポンのいい音が静かな部屋に鳴り響く。
キンッ
シュボッ
一口吸うと、ようやく覚醒する。
「おはよう、司」
「おはようございます、遥奈様」
これが、いつもと変わらない私の1日の始まり。
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