しあわせの条件

はじまり

朝食を終えてまた一服。

本当はそんなにヘビースモーカーじゃない。

だけど、私がタバコを咥える度に鳴るあの音が聞きたくて、暇さえあればタバコを吸っていた。

ｷﾝｯ

ｼｭﾎﾞｯ

相変わらず、事務的な事以外は話さない司。

…つまんない。

予定時刻が近づくと、身支度をして外に出る。

玄関の前には既に暖まった車。

白のベンツだ。

これは私専用の車。

１人１台専用の車と運転手がいる。

私の運転手は、原口さん。

すごく安全運転で、安心して乗れる。

原口さんに軽く挨拶をして、私達は車に乗り込んだ。