はじまり

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車に揺られる事数十分。 目的地に到着。 佐伯という人物、生まれもってのセレブで少し嫌な相手だ。 でも、セレブ界では無視できない厄介な人物だ。 高級ホテルの一室に彼女は待っていた。 「お久しぶりです」 「まぁ遥奈さん!お待ちしていたのよ!」 …嘘ばっかり。 あんたが待っていたのは、司でしょ。 目が司しか見てないよ、オバサン。 「何かと忙しくて申し訳ないです」 とりあえず、当たり障りのないよう謝罪。 …思ってないけど。 「さぁお掛けになって。」 「失礼致します」 「成橋、ジャスミンをお願い」 「かしこまりました、奥様」 一礼して去る男性は成橋さん。 佐伯夫人の執事だ。 「司、お手伝いして」 「かしこまりました、遥奈様」 一礼して去ろうとした司を夫人が呼び止める。 「いいのよ、貴方達はお客様ですもの」 「…すみません、それではお言葉に甘えさせていただきます」 …意地悪してみた(笑)
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