・*‡ 第一章 ‡*・

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遥か 遥か 遠いあの水平線に 偽りの月追いかけ 辿り着いたなら 真の月と共に あの宇宙(ソラ)へ昇り 永久に月に寄り添い 永久に愛を誓い 終焉(オ)わらない夢を見たい… 霞み 揺れる 儚いあの水平線で しなやかな海に漂う 偽りの月と 穢れない宇宙(ソラ)に浮かぶ 真の月が 触れ合い溶け合い一つになる運命の刹那 月に恋焦がれる兎は想う 霞み 揺れる 儚いあの水平線に 暗い海を独り泳いで 辿り着いたなら 真の月に抱かれ あの宇宙(ソラ)へ昇り 永久に月に抱かれ 永久に愛を囁き合い その吐息を感じて 眠りにつきたい… それがもし 叶わぬというのなら この想いも この記憶も この身体も この世界(ハコ)も そして月(キミ)も 全てを壊す 「そんな 鬼 になってしまおう…」 そう 兎は呟いて 呟きは 泪とともに 海に泡沫の如く 消えました… end  
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