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今、俺の前では七歳ぐらいの男の子と二十歳ぐらいの女性がいいあいをしている。
彼らは純白の布で体を包んでいた。
所々、露出している肌は少しでも触れれば壊れてしまいそうなガラス細工のように白く透き通っている。
「やだ、行きたくない」
男の子はそう言って真っ黒な柱にしがみついたまま離そうとはしない。
「お兄ちゃんは一人でも行けたのだから貴方もいけるわ」
困った顔をしていた彼女はにっこりと微笑みながら言うが男の子には逆効果のようだった。
「お兄ちゃんと僕を比べないでよ!僕はお兄ちゃんみたいになりたいわけじゃないんだ!
僕は僕なんだ!」
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