2人が本棚に入れています
本棚に追加
ジョボロロロロロッ! 蛇口を回され力を得た水流は異物を押し出し、その異物ごと風呂場に流れ出した。
そしてその異物が宙を飛び、あろうことか俺に話しかけてきた。
「どうも勇者さん。あなたは今回の勇者に選ばれました」
その異物は365度どこから見てもれっきとした妖精と言った雰囲気で、え? なに? 風呂場の妖精? 風呂場の水の管の妖精なの? この前のお湯の管に詰まってたのもこいつなの?
「あのー勇者さん? 疑問に思うとこずれてません?」
おおっと、そうか? そうだな今疑問に思うとこはそこじゃない。今は、
「風呂の湯がぬるくなっちまった!? あぁ、やっぱりぬるい、畜生っ!」
「勇者さん、そこでもないですよー。なんです? 現実逃避ですか?」
いや……まぁ、お湯の温度にはうるさいもので。んで、正しいとこを疑問に思うと、勇者? 今回? ははぁ、なるほど。
「夢か?」
「夢です」
まさかの夢オチ肯定。『風呂あがりゴーラッシュ』完っ!
最初のコメントを投稿しよう!