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なんてぶつくさ文句を言うが、結局そうしていても事態は好転しないのだ。俺は敵に着いたらしい妖精に聞く。
「で、どうやって戦えばいいわけ? 俺、魔法も何も使えないよ? まぁ妹に魔法を放つ気はないけど」
「そーですねー。まー、適当にやっちゃってください」
いい加減だなぁ、おい。
《『妹』は電撃の呪文を唱えている》
「うぉぉぉう!? 妹は俺に撃つきバリバリだったよ!? てか何で使えるの妹っ!」
「雷よ……我が手に宿りて、今。愚かなものを戒める槍とならん……」
ブスッ。
「って、それただ手に持ってる延長コードをコンセントに差しただけじゃねぇか! てかそれは死ぬ、マジで死ぬからやっめっろ!」
《『俺』は命乞いをした》
「却下」
「俺いつの間にか意味不明な行動を取ったことにされてるし、しかも一言でバッサリ断られてるし! アイテム、アイテムはないのか!?」
こういうときは、焦らず騒がず。今、手元にあるものを探すんだ。えーっと、今俺が触れそうなのは……湯だな。湯。
「えーっと? これでどうしろと? かけろと?」
「……お兄ちゃん、辞世の句は詠んだ?」
うわぁあっ! 妹が今にも延長コードを風呂場に投げ入れようとしているっ!
「えぇい、ままよっ!」
《『俺』は妹に自分が入っている風呂のお湯をぶっかけた》
「きゃっ」
《お湯は『妹』の服をすけすけにさせた》
「お兄ちゃん……」
ぎゃぁああああああ、全く攻撃になっていないどころか妹の怒りが有頂天っ!?
「ちょっ、まっ、そんなつもりはっ!」
《『妹』は電撃の魔術を繰り出した》
「のわぁぁぁあああ!! 延長コートがっ!」
妹が投げた延長コードは風呂の中のお湯へ投入コースっ、こいつ容赦なく俺を殺そうとしているっ!? うぉおおお、死んでたまるかぁああ!
《『俺』は右手で弾く。延長コードの先は風呂場の壁に当たり風呂の中に落ちそうになる。『俺』は右ひざでさらに弾く。宙に浮き上がるが、まだ風呂の中への落下コース。そして『俺』は風呂の中で体勢を崩す》
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