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フードを被った男が二人、なにやら話をしながら人一人見当たらない道を歩いている。
誰もが一度は見たことがあるだろう、西部劇などに登場する、脇にサボテンが立っている一本道だ。
「おい、暑くね!?」
「あぁ、暑い。」
「脱いじゃわね!?」
「ダメだ。今は誰にも顔を見られずにやつらと合流しないといけないからな。」
「だぁー...ちくしょう...」
大柄の男が背の低いもう一人の男を宥める。
「合流するまでの辛抱だから。それより、急ぐぞ。フード脱ぎたいんだろ?」
「わぁーたよッ!あとどれくらいで合流出来んだ?」
「あと早くて三日かな。」
「三日!?」
そんなやり取りをしながら二人は歩く。
そこへ一台の車がやってきた。
警察だ。
「そこの二人、ちょっと止まって。」
二人は止まる。
「一応顔ぐらいは見せてもらえるかな?今例の連中が世間を騒がせてるのは知ってるでしょ?」
「...あぁ...」
二人はフードを脱いだ。
警官が例の四人の写真と照らし合わせる。
「んー...似てなくもないが...違うな。よし、ご協力ありがとうございました。」
警官はビシッと敬礼をするとパトカーに乗って行ってしまった。
「ふぅー!!危なかったー!!旦那、ありがとう。」
「あぁ、それより急ごう。警察がこんなとこ通るぐらい警戒されてる。」
二人は歩く速度を上げた。
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