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私達は将来を誓いあった仲だった。
決して裕福ではない私の家が、
彼の家の財産を目当てに
強引に進めて決めた婚約ではあったけれども
私達は本当に愛し合っていた。
だからあの朝の事は
とても受け入れがたいモノだった。
赤紙が届いたのだ……。
それは彼が戦争に行かなくてはいけないという事。
「……戦争に行かなくてはいけません。
君は僕が居なくても平気ですか?」
嗚呼……嗚呼どうしてそんな事を聞くの?
貴方がいなくて平気で居られる訳がないのはわかっている癖に。
出来る事なら
戦争なんかに行かないでって言いたい。
私の側にいつまでも居て欲しいって泣いて縋りたい。
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