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彼が戦争に行ってからもう数年。
戦争は終わるどころか激しさを増すばかり。
そんな中、ただあの人の安否だけが気遣われた。
けれど、周りも、彼の両親ですら絶望的で。
「もう、あの子は死んでいるに決まっているよ」
「そんなの嘘だっ!!
彼はきっと帰ってくるっ!!
そんな言葉聞きたくない!!」
何通も送る手紙。
返事が返ってくる度、安堵した。
早く……早く戦争が終わればいい。
そう願う私の手の中で、私の心の様に鈴が小さく鳴った。
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