少年の声

3/5
5人が本棚に入れています
本棚に追加
/37ページ
外に出ることは父の許可がいる、勝手に出る事は許されない、だから少年は父がいない時、黙って家を出て近くの公園に行く。 公園のベンチに座り、少年は呟く・・・・ 「もう15なのに・・・・言いなりか・・・・何やってるんだ、俺」 うつむき悲しそうにする少年にむかって誰かが歩いて来る、 少年の前に止まり話しかける。 「な~にしてんの?リストラされたサラリーマンみたいな顔して、どしたの?」 顔を上げると目の前に女の子がいた。 名前は『クレハ』・・・・ 公園で知り合った唯一カイの話し相手。 「お前・・・・例え古過ぎ」 苦笑いするカイ、 クレハは隣に座り話し出す。 「また殴られた?」 カイは肩をすくめる。 「いや・・・・殴られやしなかったけど・・・・」 「そっか・・・・それはよかった♪、でもさぁ、何でやり返さないの?」 カイは喋らなくなる。
/37ページ

最初のコメントを投稿しよう!