三台の機械

2/6
前へ
/15ページ
次へ
ゴミ箱に無惨に捨てられたそれを そっと拾い上げると、僅かな食べられそうな部分を食べた。 そうでもしないと、空は栄養を補給できない。 食事を済ませしばらくすると 父親が怒鳴り付けた。 「空!こっちに来い」 あわてて父親の部屋に行く空。 心臓の高鳴りが、空の呼吸を荒げていた。 「パパ、どうしました…」 言い終わる前に、空の腕を掴み、部屋に入れた。 父親の荒い息に、空は恐怖を感じた。 (またはじまる…) その恐怖に身体中が凍りついた。 汚れた空の体を引っ張り浴室まで来ると、服ごと空を湯船に投げ込む。 体重の軽い空は真水の湯船に体を落とした。 「……っあ!」 冬の季節に真水の湯船は空の体を痛め付けるのに適していた。 その弱々しい体が水に沈む。 「気持ちいだろ?風呂にはいれて」 体を押さえつけられて もがく力もわかなかった。 意識が飛びそうなとき 体を無理矢理引きずり出された。 「……ぁ……ゲホッ……」 少し飲んでしまった水を吐き出すと、父親のその行為が始まった。
/15ページ

最初のコメントを投稿しよう!

203人が本棚に入れています
本棚に追加