10年越しの愛

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気まずい空気が流れる中 先に沈黙を破ったのは裕翔だった 「 山ちゃん、はさ 抱けるなら誰でもいいの? 」 誰でもいいわけぢやない。 本当は裕翔を大切にしたい 裕翔に触れたい その肩を、指を、口を、 身体全部を俺でいっぱいに してやりたい だけどへたれな俺は そんなこと言えるはずもなくて 「 うん、抱けるなら 誰だっていんだよ。 所詮男なんてそんなもんだろ 」 つい思ってもいない事を 口に出してしまう 「 もうやめてよ、山ちゃん。 そんなの悲しいだけだよ 」 「 あのさ、裕翔。 それは綺麗事ってんだよ なら、なに? 女抱くのやめたら裕翔が 相手してくれんの? 」 やめろ、こんなことを 言いたいんぢゃない 大事な裕翔をこの手で 傷つけるな、 とまれ、止まるんだよ 「 僕でいいなら 僕はいつでも相手になるよ? 」 瞳に涙を溜めながら 言う裕翔に胸が締め付けられた .
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