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「今度任務につくにあたり決まったお前の相方だ。」
「はい…。」
資料に目を通すと
写真に載っている男は二、三度ほど会ったことのある男だった。
性格もペアを組むのに支障は無いだろう。
しかし、レニの脳裏には未だにジルと言う名の少女とアイの悲しげな表情がつきまとい離れない。
ここに来る間にアイが話した言葉が何回もレニの頭の中で繰り返される。
急に微動だにしなくなったレニをみてシフは眉間に小さな皺を寄せる。
「どうした、レニエラ?」
「…すみません。お言葉を返すようですが俺は…」
「“彼とは組めない”な~んてね!」
突然背後から響いた声に驚いて後ろを振り返ると厚い扉の向こうからアイがひょっこり顔を出していた。
「アイ!?戻ったんじゃ…」
レニの驚いた表情を尻目にちょんとデスクの前までアイが躍り出る。
その瞬間シフの表情が露骨に嫌そうなものにへと変わって行くのが分かった。
当然と言うようにアイがしゃべりだす。
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