【LIVE】

5/5
前へ
/298ページ
次へ
「ごめんね、美穂ちゃん。 まだ子供だから大目にみてやって。」 シッシッと手のひらを振ってシュン君を追いやると、裕子さんは申し訳なさそうな顔をする。 「ううん。 凄い洞察力。 シュン君って幾つでしたっけ。」 「19よ。 呑気な大学生。 …凄い洞察力って、美穂ちゃん何か悩んでるの?」 「……。」 一瞬沈黙した私に、裕子さんは慌てたように言葉を続けた。 「ごめんなさいね。 立ち入った事…。」 そんな裕子さんに、私もまた慌てて首を振る。 「ううん! 裕子さんに聞いて欲しいかも。」 不意に湧き上がった気持ちに、私は自分が思っている以上に悩んでいる事を感じていた。
/298ページ

最初のコメントを投稿しよう!

177人が本棚に入れています
本棚に追加