3人が本棚に入れています
本棚に追加
「………」
「………」
無言の連続。
めっちゃ気まずい。
時よ、早く過ぎ去れ。
「じゃあ……」
いつの間にかデザートを終えた雪江が、スプーンを置く。
その小さな音に、びくっとした。
「…あぁ。」
もう席を立とうとしている雪江を、今更、キレイだな、と感じた。
これで終わり。
彼女が店をでたら終わり。
分かっていることなのに、再確認している自分がいる。
「…あのね、俊。」
バックをとろうとした雪江がふと手を止めた。
「ん?」
「私、俊のこと、好きだった…うぅん、今も好きだから。」
矛盾した別れの挨拶。
別れを切り出したのが自分であることも忘れたセリフ。
.
最初のコメントを投稿しよう!