◆プロローグ◆

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「スーパースターバーストの発見は、今までの考え方に一石を投じた。  君は、その功労者として、世界中から注目されている。  未だに、メディアからの取材要求も多い。  インタビューで、そんなこと喋ったら、それこそ、世界中がバーストして驚くぞ」  「はい・・」 「さあ、遅れると奥さんに怒られるぞ。  帰った!帰った!」  若い男は、軽く会釈し、追われるように部屋を後にした。 「相変わらず、物理学者とは思えない発想だな。  まあ、あの斬新さが、新しいものを発見する原動力だな」  中年の男は、椅子に座り目の前の画面を見つめた。  彼の瞳に写るのは、 美しく色彩処理されたスターバースト。  テーブルの傍らに、開いた週刊誌が置いてある。 『まるで、絶え間なく打ち上げられる花火のように星が誕生!?  日本の研究チームの功績により・・・  宇宙の大規模構造、ブラックホールの謎の追及に・・・』  そんな文章が書かれている。    「宇宙の時計・・   銀河時計か・・・」  ぼそりと呟いた。image=399105410.jpg
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