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パシャン
水音と共に泉から出てくると、泉の近くには誰もいなかった。
うわ…マジかよ……俺なんにもしてないのに嫌われてんのかな?
とりあえずあたりを見回すと、少し離れたところで王女様と騎士達と親しげに話す幼なじみがいた。
何じゃありゃ…どうなってんだよ?
俺が鈍感ハーレム王に対して死線(誤字じゃないよ!これでいいんだよ!)を送っていると、当人が俺に気付き、王女様と騎士達と共にこちらに歩いてきた。
「どうだった?」
とか言いながらイケメンスマイルで話しかけてきやがった!
テメェ!隣見ろや!王女様が顔を赤らめて凝視してんだろ!
それに気付かないで俺に話しかけてくるとか嫌味か?
フツメンに対しての嫌味か?
「ああ、特に何にもなかったわ。一応精霊には会ったけど追い返された。」
内心では毒をはきながらも、表面では普通に返す俺。
「マジで?」
「マジで。お前はどうだった?」
「オレか?オレは泉の中で精霊に会って能力を解放してもらったよ。能力は光の力だってさ。精霊が言うには初代勇者だけが持っていたみたいだ。」
典型的な勇者じゃねぇか!
流石はパーフェクト人間。
まあ、レベルで表すなら俺は1000で修一は1ってとこだな。
俺ってマジでチートだわ(笑)
「龍夜はどんな能力だったんだ?」
「お前アホか?俺は精霊に会ったけど追い返されたって言っただろ?能力なんか解放も何もないだろ」
「なんでお前は何にもないんだ?」
「知らねぇよ。やっぱ俺って巻き込まれただけじゃないのか?」
「そんな……」
…う そ で す が な に か ?
クックックッ…騙されてやんの!
こうやって言っておけば脱出するにも楽になるだろ?
俺って策士~!
「そろそろいいですか?」
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