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─誰かを助けられるように…
「おれも弟子にさせて下さい!」
「うむ………すまないのう…」
おばあさんがつぶいた、最後の言葉はここにいる誰でもなく…
誰に宛てた言葉なのか、分からなかった
天良さんたちの厚意で、ここに泊まることになり、今は琉風の部屋にいる。
「そういえば、仁たち…琉優のこと、名前で呼んでないに」
「え?確かにそうだな…」
「名前で呼んでやって欲しいに」
「ななな何で?いきなり」
琉風の突然の発言に、慌ててる仁。そんな仁を見て笑う和輝
「ダメにか?」
「ダメじゃないけどさ…何で」
「よーく考えてみるによ?この家は、みんな天良さん!だれを呼んでるか分かんないに」
「…分かったよ」
「なんか、乗り気じゃないに」
「琉風、こいつ照れてんだよ」
「ばっ!ち、違う!!」
顔が真っ赤になる
「お前、すぐ顔にでるよな~」
「照れ屋さんによ~」
「うるさい!もう寝るっ!!」
仁たちの決断が、これから先の様々な運命を紡ぎ、あるいは、断ち切ることになる
─たとえ、良くも悪くも
紡がれだした運命は
ただ、流れゆくのみ
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