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「なぁ一輝」
「なんすか会長」
「ありがとな、手伝ってくれて」
突然の事に俺は戸惑ってしまった。何しろ普段こういう事は言われ慣れてないしましてや美咲からである。
鏡で見なくても分かるだろう。俺の顔は今真っ赤だ。決して夕日のせいではない。
「ど、どうしたんだよ?いきなり?」
我ながら完璧な動揺ぶりだ。
「いや、そのままの意味だ」
そう言って、彼女は仕事に戻ってしまった。一体突然どうしたのだろうか……。
仕事中の彼女を見つめてみる。右手と左手が同時に動いている。
……やっぱすごいなコイツ。
生徒会長。誰もが嫌がるこの仕事を彼女は黙々とこなしている。普段の姿からは想像もつかない。
文句も言わず、ただ淡々と。
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