一章

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「なんだこれ!?」 目の前に突如現れる黒い大きな塊。塊の大きさは青年の体より大きい。 青年はいきなり現れた黒い塊を見て立ち止まった。 (これどこから現れたんだよ!) 頭の中は突然現れた黒い塊に混乱し誰かに答えを求めようとするが辺りを見回しても誰もいない。 そのまま黒い塊と少しの間対峙していると黒い塊が僅かに動いた。それをきっかけに徐々に黒い塊は青年の方へ向かう。 訳が分からなかったが黒い塊と距離をとるように青年は後ずさった。しかし、黒い塊が急にスピードをあげた。 「嘘だろ!」 咄嗟に黒い塊から逃げるように走り出すが、それでも青年より黒い塊の方が速い。 青年の足は人にしては速かった。しかし、あくまで人のレベル。青年の背を追う黒い塊の方が圧倒的に速い。 たちまち黒い塊に追いつかれ青年は呑み込まれた。
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