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小さい頃、いち早くこの魔法に気づいた両親がきっかけだった。
「これじゃあ、お絵描きできないね」
最初に母が開いた言葉がそれだった。
その時は、お絵描き自体が分からなかった。
でも、いざお絵描きというものをやってみると、やはり他の子供とは違って満足に絵を描くことができない。
当時の僕は、どうしてもそれが悔しかったようで。
泣きわめきながら、クレヨンで家中を書きまくったそうだ。
案の定、家全体が真っ黒になって色々大変だったらしいが。
それからは、練習すれば治るかもしれないと、毎日絵を描き続けた。
「結果は今の通りなんだけどね」
「だから、絵が好きなの?」
「人に言われて気づいたんだ。毎日絵を描いて、そんなに絵が好きなのかってね」
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