―a Bolt from the Blue―

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 Black・Angelのメンバーはこの数年間、それぞれ単独で活動していた。 恐らく、由来はサイバー系の依頼が多かっただろうし、光は警察との連携が多かったことだろう。 魅流なら諜報活動、連珠なら工作活動だ。  勿論、あおいも一人で仕事をしていた。 内容はまちまちだが、チームで任務を熟していた頃に比べると大した仕事はなかったように思える。 あの頃は国家の安全レベルでどうこうという話だったのに、今は重くて殺人鬼を捕まえる程度。 感覚が他人とズレてしまったことは自覚しているが、Black・Angelだったらあおいが一番、凡人だ。  別に、任務の重さに執着している訳ではない。 楽しかったあの頃に戻りたいだけ。 止まった時間を進ませたいだけ。 空白の数年間を埋め合わせたい。  Black・Angelに戻りたい。 Black・Angelで活動したい。 その願いは予期せぬ形で叶うことになる。
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