―a Bolt from the Blue―

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 『桃ちゃんの携帯とずっと一緒に動いてる携帯があるんだ。犯人は完全に桃ちゃんの携帯電話の存在に気付いていないらしいね』 「そうか。桃ちゃんが携帯を持っていなければ場所は特定出来ないもんな」 自分が携帯を何時も通りに持っていても、桃の場所が判らなければ関係ないのだ。 単独で動いている携帯電話なんて腐るほどある。  『桃ちゃんと一緒にトイレに入ったから、犯人は女だね』 「女の人……」 あおいは呟いた。 本当になんとなくだが、桃が脅されて、緊迫した空気の中で行動している様には思えない。  二人は駆け足でトイレに向かった。 光はズボンだから良いけれど、あおいは制服、スカートだ。 地面を蹴りつける度にふわふわと裾が揺れる。 それに慣れていることも、何だか変な感じだ。  二人が必死に駆けている間、由来は防犯カメラの映像を見ていた。 本来は面倒な手続きをしなければ見られないのだが時間がないのでハッキング。 『あ、入り口のカメラに桃ちゃん映ってた! 女も一緒だ。画像、光に送る』 「うん! 光、携帯!」 あおいは通話状態のままにして、光は自分の携帯を開いた。
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