痴漢

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隣を見る。 すると顔をにやけて不気味な顔をして汗を流しながらお尻を撫でているおじさんがいた。 そして右斜め前を見ると・・・。 今にも崩れ落ちそうなくらい泣きそうな顔をしたお姉さんがいた。 僕はもう一度目を瞑る。 これは逃げるために目を瞑ったんじゃない。 僕が変わるための心の準備のため・・・。 僕が勇気を出すための心の準備のため・・・。 変わりたいな?違う! 変わるんだ!! 勢いよく目を開け、隣のおじさんの手を掴んだ。 「この人痴漢です!!」
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