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語り手:変なの
やっとたどりついて、俺はふとあることに気が付いた
閻魔様にノルマが終わるまで待っていろと言われたのに出てきてしまったが、置き手紙も伝言もしていなかったのだ
「どうする?戻るか?」
そう言った俺の方を天使は不思議そうに振り向いた
「え…いいやろ」
そう言って、普通に進み出す
そりゃあ、お前はいいよな
それにしても、あいつ…きょろきょろして、どうしたんだろう?
「おい、どうし…」
「あっ!おった」
あいつの指さす方にはたしかに中年のおっさんがいた
「あー!逃げた!!なんで?」
「ま………い………………だから…」
叫ぶおっさん
逃げながら言われても聞こえないって
伝えたかったら止まってくれ
「へぶっ」
あ
こけた
「アハハハ!あほやぁ!」
笑ってねぇでつかまえろ
「あっあっあっ」
あれ?
はやっ!
おっさんつかまんのはえーよ!
今更だけど、ここは道路のど真ん中
もちろん車ビュンビュン
そこに押さえ込まれたおっさんって…
けっこう滑稽
「すげえ!車にすり抜けられてる!」
喜んでるよあいつ
にしたって…
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