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語り手:天使
「ちょっと待ったぁ!」
「へ?」
神様の部屋のドアをノックしようと思ったら、変なのが止めた
「ここで諸注意です」
「はい」
「その1、神様にはぜっっったい『様』を付けること」
「当たり前やん」
「その2、神様の前では『閻魔様』と言うこと」
「うん」
「その3、『婿養子』は禁句です」
「婿…養子?」
「以上だ」
なんで?って聞こうとしたけど、変なのが先にノックして、聞きそびれてしまった
「失礼します」
「失礼しまーす」
ガチャ
「待っていましたよ。さぁ、そちらに座ってください」
閻魔と違って、とっても良さそうな人だった
「あの…」
私はこれまでの私のこと、そして変なののことを話した
「そうですか…。天使ちゃん、あなたは魂をぬかれてしまったのかもしれません」
「「魂をぬかれた?」」
……!
「ハッピーアイスクリーム!!!」
おっしゃあ!
「フフフ…アイスクリームおごれよ変なの」
「こんなときに、何くだらねーこと気にしてや…」
神様はじっと私たちを見ていた
「いや…その…すいません……」
「あの…ハッピー…なんでしたっけ?それはなんのことです?」
「「へ?」」
「神様ご存知ないんですか?」
「えぇ。地球のことはそんなに知りませんから」
あれ?
でも……
「…でも、変なのは普通に知ってるよな?なんで?」
「え?本当ですか?」
「え?…そういやぁ……そうですね…なんで俺知ってるんだろ…」
たしかにおかしい
変なのはあの世の者であって、この世…そもそも地球人でもなくて、日本人でもない
なのに…
日本のことを知りすぎてる
まるで……
「まさか…」
ガチャ
神様が何か言いかけたとき、急にドアが開いた
「あら、ごめんなさい。お客様がいらっしゃったのね」
そこには、女の私でもみとれてしまいそうな絶世の美女がいらっしゃった
「やっば。めっちゃきれい…」
!!
えっ
ちょっ
ち、近づいて来る~!
「やだぁこの子。すっっごくいい子じゃなぁい」
言葉の語尾にハートを付けたように話すきれいな人
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