(う)ましかで馬鹿、わたしで天使

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語り手:天使 さっきからわからないことだらけだ そもそもほんまにここあの世なん? なんで、そんなところに私が… 「とにかく」 変なのの方を見ると、変なのが続けた 「閻魔様のところに行けば、なにかわかるかもしれない」 「閻魔様?」 「そう。閻魔様のところに行こうと思って指を鳴らしてくれ」 そう言って、私の頭にそっと触れた ゆっ指を鳴らすったって… えーとぉ… 閻魔 閻魔 閻魔! シュッ あれ? 場の空気が… 重い 「お前なぁ…」 変なのはあきれ顔 「だっだってだって鳴らせたことないねんも…」 カチッ 「…できたわ」 「いきなり鳴らすな!バカ!」 一瞬のうちに周りの風景は変わった 目の前にはでっかい…机? 「どうした?」 低い声が高い高い上の方から聞こえる 「行くぞ」 行くぞ? 「…とぶんだよ。羽が付いてるだろ?」 あぁ さっき、背負ったのは羽か 飛ぶ…ってこうかな? 「よっと」 体がふわっと浮いた 要領は、歩いてるときと同じ感じ…かな? 「閻魔様。この者のことを覚えていらっしゃいますか?」 変なのはうってかわって丁寧な口調で話し始めた
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