序章

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とある日の朝、町民はひそひそと静かに起床し、朝食を取りはじめた。 家の窓は、どの家も閉めきられていた。 犯罪者に襲われないためだからだ。 町民がひっそりと朝の時間を過ごしているちょうどその時、ある家庭がテレビの電源をつけたところ、衝撃的な映像が飛び込んできた。 なんと、町を脅かしていた犯罪者たちの死体が、町の至る所に転がっていたのだ。 ニュースを見た住人は、顔を蒼白させ、中には凄惨な光景を目の当たりにし、嘔吐する者も現れた。 そんな折、テレビの映像が乱れ、何も映し出されない状態になった途端、突如黒い仮面を身につけた男が画面に映し出された。 男は自らをジャスティスと名乗り、全人類に裁きを下すと主張、ディヴィニティ・ジェノサイドなる集団殺人計画を実行すると宣言した。 この宣言を受けた人々は、動揺、混乱し、できるだけ遠い地へ避難しようとわれ先にと逃げ惑い、船の席を確保すべく、ついには暴行問題が勃発した。 その騒ぎは、地方の警察が駆け付け、鎮圧しようとするまでの騒ぎへと発展し、次第にそれは世界各地でも連鎖して発生した。 騒動が改善されるどころか、むしろ悪化の道を辿っていくなか、ニュースやラジオを通じてジャスティスが犯行の声明を出した。 ジャスティス 「バタービルディングとその周辺に住まう住人に処断を下す。皆死罪とする」
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