桜の下で 【し】

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忍び込んだ近所の庭の隅で、 野球ボールを手にしたその女の子は 慌てて僕の口を押さえてきた。 しーっ、静かにしないと見つかっちゃうでしょ! しかめっ面に僕は慌ててうんうん頷いたけど、 触れる手のひらの柔らかさに。 心臓の音は増すばかりで、どうしよう、怒られちゃう。
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