変なお客様①ビデックス

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ビデックス 皆にはビデ君と言われてます。 彼の初来店は7年位前かなと… とある夜10時頃 カランカラ~ン♪♪ 軽快な音と共にマーズの扉が開く。 店内には海外アーティストのR&Bが鳴り響き、まだまだ終わらない夜の宴の開催を感じさせる。 扉の開く音に反応し、スタッフは一斉に声を上げる。 「いらっしゃいませ~♪♪」 20代中盤位の男性2人組の来店。 すでに少しお酒が入ってるようだが、2人並んで入ってきた。 (…初来店の人だ。) マーズはけっこうローカルな堀川通りに面したお店なので、常連さんが多い。 なので初来店のお客様は非常に大事なわけである。 今日のスタッフは店長のスミさんに、シンと僕。 当時のマーズ的にはどんなお客様にも対応できる最強布陣(→残念ながらこの頃スタッフ3人(笑))。 入って来たお客様を興味深く見つつ、席へお通しする。 マーズはカウンター7席に、ボックス3席の小さめの箱。 お客さんもカウンターにちらほらだったので、初めての2人組をカウンターの奥の席に通す。 見た感じを説明すると、片方の男性はノッポさんみたいな黒の帽子を被っていて、身長は170cm中盤くらいの中肉中背。ムーミンみたいな顔と、左頬の大きなホクロが特徴的だ。 一方もう片方の男性は… …白い。 とりあえず顔が白い。 (この人前世は美白の妖精かorゆで卵だったのではないか?) って思う程の色白な、身長160cm中盤位のほっそりした男性。 とりあえずコースターを出すと、ビールの注文を受ける。 すぐにビールを出しながら、ファーストコンタクトを取るべく話しかけてみる。 「ビールお待たせ致しました!うちに来て頂くのは初めてですか?」 自分が居ない時に来ている可能性もあるので、毎回一応聞く。 ホクロの男性が顔をこちらに向けて返答する。 「いや~、けっこう前にチラッと寄ったことありますよ…やし。」 (えっ?敬語?タメ口!?) 少し驚くも、話を進めてみる。 「あっそうなんですか!また来て頂いてありがとうございます♪お二人供お仕事帰りに寄って頂いたんですか?」 ありきたりな会話で仕事場が近い、もしくは家が近所なのかをリサーチ。
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