episode1

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教室に走りながら滑り込み、肩で息をしながら時計を見る 時間は9:27 欠課扱いは、免れたようだ 「ふーギリギリ・・・」 「とっくにアウトだぞ 青蘭 奏(せいらん かなで)」 後ろにいた数学教師の芳崎が、教科省を丸め俺の頭を叩いた こいつが教科書で叩くと、何故か結構痛い 紙を丸めただけなのに、普通にしばかれるよりもダメージがでかかったりする 「・・・まぁ、欠課を避けるてめぇの努力ぐらいは認めてやるから、さっさと席についてろ ノートは隣の門脇(かどわき)にでも見せてもらえ」 そう言ってまた授業に戻り、芳崎は淡々と黒板に呪文のような記号や文字を書き連ねる 自分の席につき隣を見ると、 予想どおりすぎるほどに遊人(ゆうと 門脇の名前)は爆睡しておられた さっきのノート云々は芳崎の皮肉だろう こいつが黒板に埋まる文字列を見て、睡魔に襲われ呆気なく敗北するのは目に見えている 行事などではムードメーカーの明るさを持つが、言い換えれば遊人はただのバカだ
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