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教室に走りながら滑り込み、肩で息をしながら時計を見る
時間は9:27
欠課扱いは、免れたようだ
「ふーギリギリ・・・」
「とっくにアウトだぞ 青蘭 奏(せいらん かなで)」
後ろにいた数学教師の芳崎が、教科省を丸め俺の頭を叩いた
こいつが教科書で叩くと、何故か結構痛い
紙を丸めただけなのに、普通にしばかれるよりもダメージがでかかったりする
「・・・まぁ、欠課を避けるてめぇの努力ぐらいは認めてやるから、さっさと席についてろ
ノートは隣の門脇(かどわき)にでも見せてもらえ」
そう言ってまた授業に戻り、芳崎は淡々と黒板に呪文のような記号や文字を書き連ねる
自分の席につき隣を見ると、
予想どおりすぎるほどに遊人(ゆうと 門脇の名前)は爆睡しておられた
さっきのノート云々は芳崎の皮肉だろう
こいつが黒板に埋まる文字列を見て、睡魔に襲われ呆気なく敗北するのは目に見えている
行事などではムードメーカーの明るさを持つが、言い換えれば遊人はただのバカだ
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