episode1

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「・・・奏君。今日、どうして遅れたの?」 後ろから声がかかる 西澤 加奈(にしざわ かな) 俺の一つ後ろの席で、門脇と俺を合わせて三人組でよく一緒にいる。女子の中では気さくなやつで、女子男子区別なく話せる 「・・・別に、単に寝坊 強いて言えば、多分目覚ましをかけ忘れた」 「強いてどころか、モロで原因じゃない?」 「うっせぇ」 まだ眠気が抜け切っていない 目を閉じると、まぶたの裏に自分が吸い込まれる感覚がした その時、ふと俺は今朝見ていた夢の続きの断片を見た 顔の所がぼやけた、誰か分からない女の子とブランコシーソーで遊ぶ姿。夕方になっても、まだやっている 思い出した 今朝方この夢の中で、俺はずっと遊んでいたんだ 「夢の中で遊び過ぎって、俺はあほか・・・」 「ぅんあほー 奏はアホの子ー」 突然、隣で寝ていた遊人が起き上がって、 俺の方を向いてニタリと笑っていた こいつ・・・聞かなくて良い事はちゃっかり聞いてやがる
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