始まりの出来事

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  陸は悩んでいた。     俺、高野 陸は、何に対してもそこそこ上手に乗り切る方だと思っていた。 何事にも切り替えが早く、その場に合わせて要領よく出来る方だと(要するに適当なのだ)。   好奇心旺盛で、ハプニングに首を突っ込みたがるタイプだが、 大抵の事なら驚きもせず受け入れ、要領良くこなしてしまう。   そんな自分を驚かせ、真剣に悩ませているこの状況。     "………猫?"     自分の身体を改めてよく見ると、真っ黒な短い毛に覆われた黒猫だった。  
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