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リビングに入るとこちらも美男の男の人が腕を組みながらソファーに座っていた。
成る程…中々厳しそうですな…だからどうした。
こんなの不良時代の愛理と比べると可愛いもんだよ。
「ではこちらに…」
「失礼します」
俺は差し出された椅子に座り、改めて霞父を見て頭を下げた。
「初めまして。仲介屋の立元推理です。本日はよろしくお願い致します」
「…霞仁(ジン)だ。宜しく頼む」
…視線だけを動かして挨拶か…難しいな…。
「…沙月、何故戻ってきた」
すると霞父━━━━━仁さんがいきなり沙羅に質問する。
沙羅は震えて掠れながらもなんとか言葉を紡いだ。
「…す…推理…さんが…その…えっと…」
その言葉を聞くと仁さんは俺を視線だけ動かして睨んだ。
「…そうか…立元推理君、君が原因か…」
俺は睨まれるも表情を何一つ変えず頷く。
「…あの、お父さん…私は反対したんだけど…立元がどうしても…って…」
霞が狼狽えながらも理由を言う。まぁ嘘はついてない。
これも計画通り、後は…俺次第か。
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