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「…確かに沙羅の人生は沙羅の人生ですが、その人生を切り抜く為には親の助けも必要なんです。
まだ沙羅も15歳で…まだ親の助けもなければ生きていけません…だから…沙羅を見捨てないで下さい」
「………君はどうして沙月を助けようとするんだ?」
仁さんが震えながらも俺に尋ねてくる。
それは…これしかない。俺にとっての正解はこれ1つしか…ない!
「沙月は━━━━━いいえ………沙羅は俺の事を好きって言ってくれたんです。そんな沙羅を…俺は助けたいんです」
「…それだけで…か…?」
そう訊ねられたので俺は真面目に答える。
「はい。それだけですが…俺にとっては重要な理由なんです」
「………そうか…そうなのか…」
すると仁さんは俯き始め、何が呟いていた。
言ってる内容は声が小さかった為分からなかった
「…私は沙月の将来を心配したんだ。女も大変だと伝えたかったんだ
だが私は少し狼狽えてたせいで沙月に誤解をさせてしまったんだ。
沙月を傷付ける発言をしてしまい…私も…酷く後悔した…だから…沙月に、いや、沙羅に謝らせてくれ」
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