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「私は10歳の時、芸能界にデビューを果したんです。」
光が視線を下げたまま喋り続ける。
「私はその時歌が大好きな少女で、皆を私の歌で笑顔にさせたいと頑張り歌いました。
頑張った結果なのかもしれませんが、私は全国で名の知れたアイドルとなる事ができました。
でも………今から3年前の春、柊百合が私の事務所にやってきたんです」
そこで一度言葉を区切り、光は歯を食い縛る。
「私は…柊百合によって酷い目に逢いました。
歌は盗まれ、撮影内容は柊百合に酷い目にあわされる役ばかり、しまいには…私悪評まで流されて…!」
また光の目に涙が流れ出す。
「…暫くして私は柊百合の下僕的存在に成り下がりました…だから撮影に何度か逃げ出して…私は推理君と出会いました」
そこで漸く光は涙を拭き取り、俺の顔を見据えた。
「そして私は推理君の優しさに惹かれ…推理君の学ランを勇気の源として私は芸能界から引退しました」
そして光は優しく笑みを浮かべて、こう言った。
「だから私は、推理君が大好きなんです。
私を闇から救い、笑顔をくれたアナタが、一番好きなんです!」
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