1240人が本棚に入れています
本棚に追加
/162ページ
その後も、無心でオムライスを食べた俺は暇潰しにテレビを見ている。
勿論リビングにあるテレビだ。
そして光は今、俺に膝枕されている。何が嬉しいのか判らないが満面の笑みだ。
「最近の昼のテレビってのはドラマが多いんだな…」
「ですねぇ…」
チャンネルを変えながら何気無く呟く。
すると俺の指はある番組で止まった。その途端に光の表情が曇り始める。
『本日のゲストは今、話題沸騰中の柊百合さんです!』
そう…ある番組に柊百合が出ていたのだ。
そして彼女が笑顔で登場して、拍手が会場に響く。
この反応だけでも彼女が如何に有名かってのがわかる。
そしてそのまま恙無く番組は進行し、ゲストの話が始まった。
『では柊さん。あなたの目標としている人は誰ですか?』
『勿論、羽鳥光さんです』
『そうですか。
でも羽鳥さんは芸能界から姿を消し、今は家に居ないと言われてますが…』
『…本当に先輩は何処に消えたのでしょうか…私はそれが今、一番知りたいです』
最初のコメントを投稿しよう!