4章

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その後も、無心でオムライスを食べた俺は暇潰しにテレビを見ている。 勿論リビングにあるテレビだ。 そして光は今、俺に膝枕されている。何が嬉しいのか判らないが満面の笑みだ。 「最近の昼のテレビってのはドラマが多いんだな…」 「ですねぇ…」 チャンネルを変えながら何気無く呟く。 すると俺の指はある番組で止まった。その途端に光の表情が曇り始める。 『本日のゲストは今、話題沸騰中の柊百合さんです!』 そう…ある番組に柊百合が出ていたのだ。 そして彼女が笑顔で登場して、拍手が会場に響く。 この反応だけでも彼女が如何に有名かってのがわかる。 そしてそのまま恙無く番組は進行し、ゲストの話が始まった。 『では柊さん。あなたの目標としている人は誰ですか?』 『勿論、羽鳥光さんです』 『そうですか。 でも羽鳥さんは芸能界から姿を消し、今は家に居ないと言われてますが…』 『…本当に先輩は何処に消えたのでしょうか…私はそれが今、一番知りたいです』
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