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「えっ…?」
今の俺は多分、もの凄く間抜けな表情になっていると思う。
「…だから…沙羅ちゃんと同じ様に…私にもキス…を…」
その光の言葉に俺は息を詰まらせてしまう。
あれはしたっていうか…無理矢理されたっていうか…兎に角俺からではない。
だが…拒否権は無い為、逃げる事は出来ない…。
「…因みに変更は?」
「駄目です」
更に俺は息を詰まらせてしまう。
(…落ち着け、落ち着くんだ俺…)
俺は二、三度深呼吸をして心を落ち着かせる。
確かに光は異論は認められない程可愛い。
更に俺を好いてくれているので、その点は問題はないだろう。
だが問題は俺の理性だ。
下手すると壊れて、光に悲しい目にあわせてしまうかもしれない。
「…警告しとくが…理性を失う可能性があるぞ…それでもいいのか?」
これで気を変えてくれと願わんばかりの口調で俺は光に確認する。
だが、俺の想像以上に光の決意は堅かった。
「…推理君にされるなら…本望です」
…俺は覚悟を決めて、光の体に手を回した。
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