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そうこうもがいていると九に光が俺の顔から胸を離した。
「カハッ…!…はぁ…はぁ…」
俺は急いで息を吸い、何とか失いかけていた意識を取り戻す。
「推理君、気持ち良かったですか?」
「…あぁ、花畑の向こうに川、その奥に偉人の方々が招き入れようとする風景が見えたよ…」
「…それ三途の川ですよね?」
「知らん、今まで一度も見た事無い」
俺は覆い被さっている光を退かしてベットに座り直す。
やれやれ…休日なのに休めている感が皆無だよ…。
すると、俺を心配するような目で光が見ていた。
「…推理君、迷惑でしたか?」
そんな事を訊ねる光に俺はピンときた。
どうやら…少し暴走し過ぎたと思ったのか反省してるらしい。
俺はそんな光の頭に手を置いて撫でる事にした。
「迷惑だったら、とっくの前に突き放してるさ」
俺がそう言うと光はポカンとしながらも次第に笑顔になる。
「やっぱり推理君は優しいですね」
「ありがとな」
するとガチャッって音か室内に響いたのでそちらの方向に俺達は顔を向けて━━━━固まった。
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